毎年言っているような気もしますが、今年はとにかく暑い…!2024年は例年に増して暑い日が続き、7月の全国の平均気温は、気象庁が統計を取り始めてから最も高くなりました。この暑さはしばらく続くと考えられ、この暑さとうまく付き合いながら乗り切る必要がありそうです。気温が高い日が続くと、体力が落ちて疲れやすい、やる気が出ない、といった症状がみられる方も多いのではないでしょうか。いわゆる夏バテと呼ばれるこの症状、何か対策を取って回避したいものです…。
夏バテの原因1)
- 暑い室外と涼しい室内を行き来すると温度差に体がついていかず、自律神経が乱れる
- 暑さで食欲が低下し、栄養が不足する
- 汗をたくさんかくため、体の水分やビタミン、ミネラルが失われる
“夏バテ”というものの、夏の疲れが出る秋口に症状が出ることも。今からでも遅くない夏バテ対策に取り組みましょう。
自律神経の乱れ
自律神経は私たちの生命活動を維持するために無意識のうちに働き、全身を最適な状態に保とうとします。体温の維持などを担っているため、寒暖差の大きい環境にさらされるとバランスがおかしくなって乱れに繋がります。
屋外にいるときは紫外線対策をする、冷房の効いた室内にいるときでも体が冷えすぎないように上着を着るなど、体に負担をかけすぎないように工夫をするといいでしょう。また、朝起きて夜は眠るという規則正しい生活を送ることで、自律神経も規則正しいリズムで働くことができます。3食決まった時間に食べることもできる工夫の1つです。
栄養不足を解消するには1)
夏はのど越しの良い麺類やさっぱりとしたものを選ぶことが多く、偏った栄養バランスの食事になりがちです。不足しがちな栄養素の1つであるたんぱく質は、エネルギー源になるほか、体を作るのに必要な栄養素です。お肉やお魚、卵や大豆製品に良く含まれる栄養素ですので、これらの食材を意識して食べることにしましょう。食が進まないときは、カレー粉などの香辛料を利用して食欲を刺激するのも1つです。
ビタミン・ミネラルを補給しよう
汗で失われやすいビタミン・ミネラルもしっかり補給することが大切。特に糖質の代謝に関わるビタミンB1を積極的に摂ることは、エネルギー産生に役立ちます。
夏は旬を迎える野菜が豊富な時期です。旬の時期の野菜は安価なだけでなく、含まれている栄養素も豊富で一石二鳥!例えば、トマトに含まれるビタミンの1種であるカロテンを測定すると、7月をピークに夏の時期の含有量が高くなっています2)。また、夏野菜には水分を豊富に含むものも多く、同時に水分補給もできる優れもの。旬を迎える野菜を積極的に摂ることで、夏に必要な水分・栄養素を一気に補えます。
まだまだ暑い日が続きそうです。普段の食事にひと工夫を加えて、この夏も乗り切りましょう!
1) 若松和紀「きちんとわかる栄養学」西東社 2020年
2) 旬を取り入れた食生活(春・夏) | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)